【印刷・パッケージの高級感を演出】箔押し・エンボス加工・特殊箔の魅力とは?2025.06.13
商品パッケージや名刺、企業パンフレットなどに「高級感」や「印象に残るデザイン」を与えるための加工技術が、箔押し加工(ホットスタンプ)やエンボス加工、そして特殊箔の使用です。
箔押し加工とは?|金や銀だけじゃない豊富な表現力
箔押し加工(はくおし)は、金属箔を熱と圧力を使って紙や革、プラスチックなどの素材に転写する印刷加工です。
● 箔押しの主な特徴:
- 高級感ある光沢:金箔や銀箔を使うことで高級ブランドのような輝きを表現
- 耐久性の高さ:インクでは表現できない耐摩耗性や光沢の持続性
- 視覚的インパクト:通常印刷では得られない質感と目を引く存在感
● 箔の種類:
- 金箔・銀箔:最も定番。格式や信頼感を表現。
- カラーフォイル:赤・青・緑など、ブランドカラーに合わせて使用可能。
- ホログラム箔:虹色に反射し、近未来感やセキュリティ性を演出。
- マット箔・パール箔:控えめで上品な印象。化粧品やアパレル業界で人気。
エンボス加工とは?|触れて伝わる立体表現
エンボス加工は、印刷物の一部を浮き上がらせる加工です。指で触れてわかる立体感が、視覚と触覚の両方に訴える印象的な仕上がりになります。
● エンボスの効果:
- ブランドの品格向上:文字やロゴをエンボスにすることで、上質感を演出
- 感触で覚える印象:印象に残りやすく、ブランド認知の向上にも
- 箔押しとの相性抜群:例えば「金箔+ロゴのエンボス」は最も人気の組み合わせ
● デボス加工との違い:
- エンボス:盛り上がる(凸)
- デボス:へこむ(凹)
いずれも紙質やデザインとのバランスを考慮することが重要です。
特殊箔とは?|差別化・ブランド性を高める次世代フォイル
通常の金箔や銀箔に加え、より多様で個性的な表現が可能なのが「特殊箔」です。
● 主な特殊箔の例:
- ホログラム箔:見る角度によって色が変わる多層構造。チケットや認証印刷にも。
- カスタムカラー箔:ブランドカラーを忠実に再現。オリジナリティを強く打ち出せる。
- 蛍光箔・蓄光箔:暗所で光る仕掛けや視認性の向上に。
- スモーク箔・オーロラ箔:幻想的で個性的な仕上がり。
こうした特殊箔は、ブランドの世界観を演出する強力なツールとして注目されています。
加工の組み合わせで差がつくデザイン戦略
単独でも効果的な「箔押し」「エンボス加工」ですが、組み合わせることでさらなる効果が期待できます。
● 例:人気の加工コンビネーション
- 箔押し+エンボス:ロゴやタイトルに立体感と光沢の両方を付加
- 特殊箔+パターンエンボス:和紙や革のような質感を再現
- マット印刷+ホログラム箔:紙の質感と箔の光沢のコントラストが秀逸
ブランディングの一環として、こうした加工を意図的に取り入れることで、視覚的にも触覚的にも記憶に残るデザインが実現します。
箔押し・エンボス加工を取り入れる際のポイント
● デザイン段階で加工を前提に
エンボスや箔押しは、後加工です。そのため、初めからデザインに組み込むことで、紙質やレイアウトを最適化できます。
● 用紙選びも重要
- エンボスには厚みとコシのある紙が◎
- 箔押しには平滑性の高い紙が適している
● コストとロット数を把握
これらの加工は通常印刷に比べてコストが高めですが、その分の付加価値があります。ロット数に応じた見積もりや加工内容の調整が必要です。
まとめ|印刷に「触れる価値」を。箔押し・エンボス・特殊箔の可能性
「箔押し加工」「エンボス加工」「特殊箔」は、印刷物やパッケージに視覚+触覚のプレミアム感を与える、非常に効果的な加工技術です。
他とは一線を画したブランディング、記憶に残る名刺、手に取りたくなるパッケージを目指すなら、これらの加工技術を活用する価値は十分にあります。
【よくある質問(FAQ)】
Q. 箔押しとエンボス加工、どちらがコスト高ですか?
A. 加工範囲やデザインによりますが、エンボス加工の方が金型のコストが高い傾向にあります。
Q. 特殊箔はどこで注文できますか?
A. 特殊箔は取り扱っている印刷会社や専門加工業者に依頼する必要があります。相談可能な業者をご紹介できますので、お気軽にお問い合わせください。